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2016.01.17 Sunday
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母に似た人
2010.09.30 Thursday
池内淳子さんが亡くなった。
彼女を見るたびに私は、死んだ母を思い出した。
母は、彼女のドラマが好きだった。
東芝日曜劇場の「おんなと味噌汁」は、
毎回心待ちにしていた。
夜は芸者さんで、味噌汁のスタンドもやるという役柄で、
となりで見ている私も、
かっこいい女優さんだなと思っていた。
その頃は池内さんが、
母に似ているなどとは思ったことがなかった。
でも母が死んで、しばらくしてから
久し振りにテレビで見た彼女は、
どきっとするくらい母に似ていた。
あのきっぱりとした口調や、
顔をしゃんと上げてこちらを見るところ。
薄い色の眼鏡をかけているCMを見たときは、
身体が縮む思いがした。
そうだ、この感覚だ。
私には母は死んでもなおこわい人で、
池内さんを見て同じことを思うのは、
ほんとうに似ているのだなと
へんな納得の仕方をした。
こわくて好きだった。
好きだったけどこわかった。
それを思い出させてくれた女優さんが亡くなった。
彼女は私と同じ病名だった。
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中之島
2010.09.30 Thursday
よく考えると、中之島とは縁が深い。
高校のときは、肥後橋のYMCAに通っていた。
娘の高校も中之島にあるので、
よく呼び出されて通った。
今いとこが住んでいる天満橋のマンションの近くには、
友達のマンションもあった。
弟の事務所も、北浜の花外楼のそば。
今日行ったお店は、昔は銀行だった建物で、
雰囲気がとてもよかった。
でも一番驚いたのは、
店員の男性の、きれいなお顔。
一階の受付にいたのは、
松田翔太にアイスクリームのせた感じの人。
ほんま、きれいな顔やった。
芸能人でもいいくらい。
案内されて二階に上がると、
今度は細川茂樹に七味かけた感じの人。
うーん、和服着て欲しいです。
サービスもお料理もとてもよかった。
ランチなので、お値段も安いし。
最近食べ物の写真ばっかりやなと思いつつ、
デザートのミルフィーユ。
ほんとはきれいな彼らの写真を載せたいところですが、
盗撮するわけにもいかず断念。
でもおばちゃんたちは、たっぷりしあわせでしたよ。
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野菜
2010.09.27 Monday
近所のカフェの奥さんは、京都出身。
ときどき実家から野菜が届く。
それはランチにも使われるし、
小さな袋に入って、レジ横にも並ぶ。
先週、万願寺とうがらしを買った。
ちりめんじゃこととうがらしの小口切りをごま油で炒めて、
半分に切った万願寺とうがらしを入れた。
ししとうで作りたいけれど、
辛いのがいやな娘のリクエストで、
いつもはピーマンで作っていた。
思いがけず手に入った万願寺とうがらしで、
同じように作ってみた。
すると娘が、おいしいと言ってたくさん食べた。
お弁当にも入れて、あっと言う間になくなった。
「もうない?」と訊くと、
「うちの畑にはもうないみたい」とのことで
また来年かなとあきらめていた。
それが手に入ったと言うので、
二胡のお稽古のあと受け取りに行った。
「田舎なので、近くの畑にまだあったそうです。
それを届けてくれました」と奥さん。
おかあさんの畑のものではなかったけれど、
とてもやさしい味だった。
今日のレジの横には、小さなかぼちゃが並んでいた。
写真はランチ。
五穀米と麦みそのお味噌汁。
中央のお皿は「はすぶくろ」。
あげさんの中にすったれんこんと、野菜がいっぱい。
とろとろでとってもおいしい。
これで確か650円。
この次行ったら、かぼちゃを買ってみよう。
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結果 その2
2010.09.26 Sunday
今回の糠漬け実験は、ゆで玉子とカマンベールチーズ。
こっそり食べようと思っていたのに、
突然帰って来た上の娘に半分とられた。
どっちもとってもおいしい!
玉子は熱湯に、常温に戻しておいた玉子を入れてきっかり7分茹でました。中身がとろとろで、でも糠漬けの風味もついていました。
もちろん殻は剥いて、24時間漬けました。
カマンベールチーズも、24時間漬けましたが、こっちはもうちょっと漬けてもいいかも。
マスターはスモークチーズもおいしいって。
毎日ゆで玉子、食べてしまいそう。
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近詠
2010.09.24 Friday
年下のポップコーンを見届ける
御神籤をひくもう引き返せない手
劇薬のやっぱり赤い赤い色
私をどこへ運んで行く手相
やってみませんかと鐘の鳴るところ
先生があとで取り出す玉手箱
鍵穴を覗くと闇に覗かれる
かなしいとおもわなくなるまでわらう
傾いているのは西へ来たからね
好きなひとだけが渡って来ない橋
海老江なう 娘の駅に止まらない
さあ行けと両方のドア開ける駅
どの道も間違いどれを選んでも
おとなりの舟にばれないよう揺れる
水の上だから繋いでいい手と手
若かったころへ流れてゆきましょう
これだけのことか端折って話したら
私をおぼえといてとカレンダー
酒飲みに長距離バスがやってくる
大川に流した死んだものとして
忙しいひとをピンセットで摘む
私の椅子は止まっているばかり
もうお目にかからない人には笑う
真実の見える眼鏡が外れない
間違いの中からましなもの選ぶ
2冊目の男と取ってレジへ行く
刈りさえすれば楽になるかと思ってた
刈っても刈ってもよくわからぬ男
湯気立てて私を待っているところ
派手な湯気たててるほうがおいしそう
よく知らぬ人とおんなじ湯気の中
湯気の中からたいしたことのない男
彼岸花こちら側では赤く咲く
くらくらとしたくて飲んでいる薬
御堂筋くらくらさせた人連れて
くらくらとしてもあっちには行かぬ
一瞬で曇る息子の窓ガラス
曇ったら私に会いに来ませんか
菓子もらうまではずうっと泣いてやる
永遠に口を割らない北の窓
北側にあかるい人を置いてみる
掘り返すやっと忘れてくれたころ
このへんが痛かったよと掘り返す
太陽に透かして悪を確かめる
悪の指先はこんなにあたたかい
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実験 その2
2010.09.24 Friday
糠床マスターに聞いた材料、その2です。
前回のご報告。
玉葱は、ラッキョウみたい。
生姜もおいしかったです。
が、
玉葱と生姜は、いつ何に合わせて食べたらいいのかわかりません。
結局はおつまみということかな。
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お月見
2010.09.23 Thursday
思い出したときには、もう雨。
今朝は5時くらいから雷雨。
お月見を忘れても、お団子は忘れない。
駿河屋のお団子はおいしいなあ。
大阪のはこんなかたちですけど、
まんまるのもあるんですよね?
先週買ったチーズケーキにも、うさぎがいました。
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3週目
2010.09.22 Wednesday
「うーん」と先生。
私も横から画面を覗く。
今は、画像もグラフも処方箋も
全部モニターに映し出される。
相変わらず原因は見つからない。
次の治療法を選ぶ時間をとるために
2週間前に薬をやめた。
どうしてだかその日から、数値が下がり始めた。
「申し訳ない言い方やけど、
原因はやっぱりわかりません」
「いいえ、これで充分です」
下がったとは言っても、正常値の倍くらいはある。
これから上がるのか下がるのかは、
考えても仕方がない。
薬のない3週目。
さて、なにをやって遊ぼうか。
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フラメンコライブ
2010.09.19 Sunday
Garally時色へ、「ことばの不思議展」を見に行った。
今夜はそのオープニングとして、フラメンコライブ。
フラメンコとはいえ、今回はカンテ(歌)ギターのみ。
スペインではほとんどがこのかたちなのだそう。
小さなスペースに、ギターとギタリストの靴の音が響く。
カンテもすごい迫力。
すぐとなりで青空書房の阪本さんが、
一生懸命手拍子をされていた。
私の叔父もギタリストだった。
営業が終わって、椅子をはねたテーブルの隙間で、
いつもギターを弾いていた。
足を組んで、ギターの腹を叩く。
マニキュアで固めた爪で、
弦を向こう側へ弾くように掻き鳴らす。
叔父はその時間のために、
朝早くからかつお節でだしをとり、
ねぎを刻んでいたのだろうか。
ライブが終わりに差し掛かった頃、
ひとりの女性がすっと立ち上がった。
どうやらカンテの女性のお仲間のようだった。
雰囲気のある美人だったが、
スカートをひるがえしてポーズをとったとたん、
ダンサーの顔になった。
激しいステップに見とれていると、
今度は隣の席の女性が立った。
彼女は地味な感じだけれど、
立ち上がった背中がとても美しかった。
ふたりのフラメンコに、
そこにいた人全員が見とれていた。
遠い昔の記憶と、
若いダンサーの美しさ。
帰り道に見上げた空には、
これから満ちるだろう月があった。
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お弁当
2010.09.19 Sunday
日曜だというのに、早起きしてお弁当をふたつ。
今日で3日目。
お弁当を作るのは何年ぶりだろう。
お弁当箱は捨てていなかったけど、
お箸箱がない。それからホイルカップも。
息子は連休も仕事。
娘は大学の実習で乳児院に通っている。
2歳児までの、親と離れて暮らしている子ばかり。
ほかの幼稚園や保育園にも行ったけれど、
乳児院の子どもが一番、抱っこをせがむそうだ。
なんだかせつない話。
食べに出る時間がないので、10日間お弁当を作ることにした。
本人に作らせればいいのだけど、
遅く帰ってからまだレポートを書いているのを見ていると
「作ろうか」とつい言ってしまった。
それを聞いていた息子も「ほな俺も」と便乗してきた。
26日まで、なんだか懐かしいことになった。
入っているものは昔と同じ。
玉子焼きや鮭やウインナー。
当たり前のものも弁当箱に詰めると
ちゃんとお弁当の顔になる。
まだ寝ぼけている状態で、
それでもご飯をボールに取って冷まそうとして
自分の手の甲にのせてしまう。
あつっ!と目が覚める。
ああ、こんなことまで懐かしいなあ。
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